過去のおすすめソフト
2017年9月1日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
ブライト・サイズ・ライフ<タワーレコード限定/完全限定盤>
Pat Metheny
品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
発売元:TOWER RECORDS/UNIVERSAL ECM SA-CD SELECTION TOWER RECORDS
発売日:2017/03/08
定価:¥3,780(税込)
商品番号:PROZ-1089
聴きどころ
最後はパット・メセニーの『ブライト・サイズ・ライフ』。ジャコ・パストリアスが参加したメセニーの初リーダーアルバム。録音は多くのECM作品が録音されている南西ドイツ・ルートヴィヒスブルクのBauer Studios。ギタートリオというシンプルな構成であるが、アコースティックな自然な広がりはECM録音ならではのものである。ベースの伸び、つややかさ、そして切れ、ドラムスの広がり、ギターの爪弾きと響き、どれも生々しく、ライナーノートにある通り少々音量を上げて聞きたくなる作品である。
評:JAS
2017年8月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
ベートーヴェン: 交響曲全集 (第1番-第9番《合唱》)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
発売元:TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION TOWER RECORDS
発売日:2017/07/12
価格:¥9,700(税抜)
商品番号:PROC-2072/6
聴きどころ
タワーレコードによるアナログ録音時代の名盤をSA-CD化するシリーズから3作品を取り上げる。先ず1作目はDECCAが収録したイッセルシュテット/ウィーン・フィルによるベートーヴェン交響曲全集。この全集はウィーン・フィルにとって史上初のsession録音で収録した全集でまさに名盤である。演奏は比較的穏やかなテンポで、オーソドックスなものだが、聞けば聞くほど好きになるというか、聞き手を引き込む不思議な力を持った演奏で、それ故、今日までDeccaの歴史的録音として愛聴されてきたと思う。録音は1965年から1969年と今から50年ほど前であり、音質面では流石に現在のハイレゾ録音には及ばない。しかし、オリジナルテープから最新のデジタル技術でSA-CDの器に移すことで録音当時の音質を見事に再現していると思う。第2番・第2楽章後半での弦と管、特にホルンとの掛け合いは絶妙に再現されており、第3番・終楽章後半のゆっくりしたテンポの弱音からクライマックスは圧巻。同じく第5番の第3楽章から終楽章への展開も素晴らしい。第9番終楽章では、流石にオーケストラと合唱がフルに奏でるところのDレンジは足りていないと思うが、独唱はクリアーに聞こえオーケストラ、合唱とのバランスもとてもいい。筆者の好きな第7番も見事な演奏と思う。歴史的名盤が最良の形で提供されており、LPで聞いていた愛好家の方々は勿論のこと、若いクラシックファンの方にも聞いていただきたい名盤である。
評:JAS
2017年8月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲集(第1番・第3番・第5番《皇帝》), ピアノソナタ第4番
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ 、 カルロ・マリア・ジュリーニ 、 ウィーン交響楽団
品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
発売元:TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION TOWER RECORDS
発売日:2017/07/12
価格:¥4,780(税抜)
商品番号:PROC-2070/1
聴きどころ
2作目はTV放送用にライブ録音されたミケランジェリ/ジュリーニ/ウィーン交響楽団によるベートーヴェンのピアノ協奏曲集である。ご存知の通りミケランジェリはキャンセル魔として知られており、そのミケランジェリのライブ録音ということで非常に貴重な録音である。演奏は指揮者、ピアニストともイタリア人で、ドイツ音楽はどうかという気もするが、一音一音正確に組み立てられた音楽は素晴らしく、とてもライブの「一発録り」の演奏とは思えない緻密なものである。録音は1979年で、HiFiオーディオも普及しアナログ録音技術も成熟期に入った時期であり、ライブ録音とは言え、高音質なものとなっている。ピアノは華やかな音質で、まさにミケランジェリのピアノである。オーケストラはピアノの後ろに重心低くバランスよく広がり、ピアノとの一体感のある落ち着いた音場を作り出している。第3番・終楽章、第5番・第2楽章等、随所で透明感のあるピアノと弦楽と管楽器の美しいハーモニーが奏でられている。カップリングで追加されている1971年録音のピアノソナタも、響は少なめだがクリアーな音色で、低音は力強くスケール感のある音像は安定感があり、好録音。SA-CD化により当時の音質が再現されているものと思う。
評:JAS
2017年8月9日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
モーツァルト: 交響曲集(第29, 35, 38, 39, 40, 41番), フリーメイソンのための葬送音楽, アイネ・クライネ・ナハトムジーク
カール・ベーム 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
発売元:TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION TOWER RECORDS
発売日:2017/03/22
価格:¥6,350(税抜)
商品番号:PROC-2022/4
聴きどころ
最後は、カール・ベームが最晩年にウィーン・フィルと収録した6曲のモーツァルトの後期交響曲と2曲の管弦楽曲を3枚に収めたSA-CD。全曲とも世界初SA-CD化とのこと。演奏は明るくテンポもよく、とてもモーツァルトらしいモーツァルトに仕上がり、そして軽快さの中にも正確さと緻密さがあり全く隙のない心からモーツァルトを楽しめる名演である。音色は滑らかで高品位。弦はシルキータッチでまさにウィーン・フィルの響きであり、SA-CDという容量が大きな器に収められ余裕をもってオリジナル録音のすばらしさが再現されている。ハイレゾ録音、SA-CD化というだけで音がいいと誤解されることもあるが、それらはあくまで入れ物であり、もともとの録音が素晴らしくなければ高品位な再生音は期待できない。このタワーレコードのシリーズはオリジナル録音の良さが十分に発揮された企画である。
評:JAS