過去のおすすめソフト

株式会社音楽之友社 ステレオ編集部(選者)福田 雅光氏 7月の優秀録音盤

厚いエネルギー、生きいきとした旋律、解像度も素晴らしい
グラント・グリーン/
ファンク・イン・フランス フロム・パリ・トゥ・アンティーブ(1969-1970)
グラント・グリーン(ギター)、他

CD
発売元:キングインターナショナル
¥3,147
品番:KKJ1026

株式会社音楽出版社 CDジャーナル誌 (選者)安田 謙一氏 7月の推薦盤

孤独で美しくせつない
宇多田ヒカル/初恋

CD
ジャンル:J-Rock&Pops
レーベル:Epic
発売日:2018.6.27
価格:3,000円+税
規格品番:ESCL-5076

株式会社音楽之友社 ステレオ編集部(選者)山之内 正氏 6月の優秀録音盤

多彩な演奏と鮮明な録音+SACDで機器のチェックにぴったり
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)レ・シエクル

CD
発売元:キングインターナショナル
¥OPEN
品番:HMM905281

株式会社音楽出版社 CDジャーナル誌 (選者)渡辺 亨氏 6月の推薦盤

イタリアとブラジルをつなぐ音楽の架け橋
Que Bom
ステファノ・ボラーニ

CD
ジャンル:Jazz&Fusion
レーベル:SONG X JAZZ
発売日:2018.5.25
価格:2,500円+税
規格品番:SONG X 056

2018年5月16日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

井筒香奈江「Laidback2018」CDアルバム

UHQCD仕様
発売元:JellyfishLB
リリース日:2018/5/16
¥2,700(税込)
品番:LB-050
配信:
96k/24bit – wav & flac(価格2700円+税)
192k/24bit – wav & flac(価格3000円+税)
92k/32bit – wav(価格3000円+税)

聴きどころ

井筒さんの作品はe-onkyo musicからハイレゾ音源大賞代表作品に選ばれるなど各方面から高い評価を受けております。そして最新アルバムLaidback2018は日本オーディオ協会が制作にあたり監修のお手伝いをして、ハイレゾオーディオ対応プロダクトでの試聴にふさわしい作品に仕上がりました。井筒さんのボーカルをサポートするピアノ藤沢さんとベース小川さんとの息のあった音楽作品9タイトルは、今回オリジナル曲にも取り組んだ聴き応えのある一枚です。
ソニー・ミュージックスタジオでの演奏収録、ビクタースタジオでのリミックスとマスタリングを経て、芳醇なサウンドに。大音量での再生でスタジオの空気感を感じ、二度目には少し絞り気味のボリューム位置での鑑賞で、きっと新たな発見があるので絶対お勧めです。配信用ハイレゾファイルは更にフレッシュな躍動感を感じることがでました。

評:JAS

株式会社音楽之友社 ステレオ編集部(選者)峰尾 昌男氏 5月の優秀録音盤

多彩な演奏と鮮明な録音+SACDで機器のチェックにぴったり
スティーヴ・ライヒ:クラッピング・ミュージック、
木片のための音楽、六重奏曲
LSOパーカッション・アンサンブル

CD/SACD
発売元:キングインターナショナル
価格:¥3,000(税別)
品番:KKC5837

株式会社音楽出版社 CDジャーナル誌(選者)増田 良介氏 5月の推薦盤

原曲を超えているのではないか
プロコフィエフ・フォー・トゥー
マルタ・アルゲリッチ、セルゲイ・ババヤン(p)

CD
ジャンル:Classic
レーベル:ユニバーサルミュージック/ドイツ・グラモフォン
発売日:2018.4. 11
価格:2,800円+税
規格品番:UCCG-1795

2018年4月12日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

ヤナーチェク:シンフォニエッタ、プロコフィエフ:キージェ中尉、
コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ (2018年 DSDリマスター)<完全生産限定盤>
ジョージ・セル、クリーヴランド管弦楽団

品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
レーベル:Sony Classical
発売日:2018/03/28
¥2,700(税込)
商品番号:SICC-10252

聴きどころ

タワーレコード×Sony Classical究極のSACDハイブリッド・コレクション第4弾から2作品を取り上げる。まず1作目は、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏で、東欧、ロシアの作曲家による20世紀前半の個性的なオーケストラ曲集。1曲目はヤナーチェク「シンフォニエッタ」。録音は1965年で、3トラックオリジナルアナログマスターテープから新たにDSD 2トラックステレオにリマスターされたとのことだが、付属の増田良介氏の解説に、「アメリカのオーディオ評論家ハリー・ピアソンがThe Absolute Sound誌に掲載した、欧米ではよく知られた『高音質LPリスト』にも載っている」とあるが、素晴らしい録音である。管楽器が活躍する楽曲であり、その管楽器は伸びがあり、響き良く録られ、オーケストラ空間に3次元的に定位し気持ちいい。弦は多少スリムな音質であるが切れがあり、それが管楽器とマッチし、透明感のあるオーケストラサウンドを生みだしている。残りの2曲、コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」とプロコフィエフ「キージェ中尉」は1969年の録音で、オリジナルマスターは4トラックとのこと。付属の「リマスタリング・ノート」によると、4トラック録音の場合、3トラックでオーケストラ全体を、残りの1トラックにソロ楽器もしくは特定のソロパートが録られ、「ハーリ・ヤーノシュ」ではツィンバロン、「キージェ中尉」ではコルネットとコントラバスのソロに充てられたとのことである。ともにこの4トラックのオリジナルアナログマスターから新たにDSD 2トラックステレオにリマスターされているが、「ハーリ・ヤーノシュ」では5曲目の間奏曲で、哀愁のある弦楽器の合奏のメロディーとクリアーでクリスプな音質のツィンバロンが絶妙にマッチし心地よい音楽を奏でている。「キージェ中尉」はオーケストラ全体に厚みが増し、音質も滑らかで物語性のある音楽が一層豊かなものになっている。付属のライナーノーツも充実しており、ジョージ・セルとクリーヴランド管弦楽団の極め付きの名演奏を高音質にリマスターしたとても素晴らしい作品である。

評:JAS

2018年4月12日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

レスピーギ:ローマ三部作 (2018年 DSDリマスター)<完全生産限定盤>
ユージン・オーマンディ、フィラデルフィア管弦楽団

品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
レーベル:Sony Classical
発売日:2018/03/28
定価: ¥2,700(税込)
商品番号:SICC-10253

聴きどころ

2作目は、ユージン・オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団によるレスピーギ「ローマ三部作」である。録音は1957年(噴水)、1958年(松)と1960年(祭り)。付属のアンドレアス・K・マイヤーによる「リマスタリング・ノート」によると、「松」と「噴水」は2トラック、「祭り」は3トラックマスターからリマスタリングされたとのこと。特に「松」と「噴水」はステレオ初期の録音でコロンビアレコードのクラシック音楽のステレオLPの1作目とのことである。今から60年前の録音であるが古さを全く感じさせず、管楽器が大活躍する楽曲でもあり、1曲目から圧倒される。管楽器が色彩よくきらびやかにオーケストラ空間に散りばめられたように広がり、素晴らしいオーケストラサウンドが目の前に広がる。2曲目はゆっくりとしたテンポで進むが、後半の畳みかけるような管楽器の重なりに、重厚感を持った弦が沸き上がり、オーケストラが唸る感じである。もともと筆者の大好きな楽曲でもあり、最後まで一気に楽しむことが出来る。また、先の「リマスタリング・ノート」も含め付属のライナーノーツがとても充実しており、特にオーマンディ研究家の市川幹人氏による解説は興味深く、詳細な聞きどころはとても参考になる。オーマンディ/フィラデルフィアの名演が最高の音質でリマスターされた素晴らしい作品である。

評:JAS

2018年4月3日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト

サン=サーンス: 交響曲第3番《オルガン付き》; フランク: 交響曲<タワーレコード限定>
エルネスト・アンセルメ、スイス・ロマンド管弦楽団

品種:スーパーオーディオCDハイブリッドディスク
発売元:TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE SA-CD COLLECTION
発売日:2018/01/24
定価: ¥3,483(税込)
商品番号:PROC-2130

聴きどころ

タワーレコード企画盤『ヴィンテージSA-CDコレクション』の第9弾としてこの1月に発売されたアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団のサン=サーンスの交響曲第3番《オルガン付き》とフランクの交響曲がカップリングされたアルバムを取り上げる。このアルバムの一曲サン=サーンスの交響曲第3番は、1960年代後半からのHiFiオーディオの本格的普及時代に、ミュンシュ指揮ボストン交響楽団の演奏と共に、パイプオルガンの32フィート管(約16Hz)の音が再生できるかどうかで話題になっていたこともあり、オーディオファイルの方々にはなじみのある作品と思う。当時筆者はダイヤトーンのP-610を自作ボックスに入れてオーディオを始めた時代でしたので16Hz再生とかは全く遠い世界の話題でしたが…。余談はさておき、オルガンの重低音は第一楽章の2部から入ってくるが、筆者がクラシック音楽の試聴に使用している欧州系の25㎝ウーファー密閉ブックシェルフスピーカーでは流石に16Hz再生はかなわないものの、その倍音成分がきれいに再生されており、かなりの低音感を楽しむことが出来る。ダイナミックレンジを広く取るためかカッティングレベルは低く抑えられておりアンプのボリュームをかなり上げないといけないが、うねるような重量感をもった低音が再生され、動き(音階)もはっきりしていて結構感動ものである。オーケストラは、弦が左右に大きく広がり、その中に伸びがあり彩も素晴らしい管楽器が奥行き感をもって定位し、ステージ感をもって再生される。全体に重心が低くオルガンとのマッチングが気持ちよい。演奏はゆっくり目で、重厚感とその上に展開されるカラフルなオーケストレーションが素晴らしく、優秀録音と共にまさしくアンセルメの名演で、LPで楽しんでいた方々のみならず、多くのオーディオファンの方々に聞いていただきたい推薦盤である。さて、ミュンシュ指揮ボストン交響楽団の演奏もSA-CD化されており、せっかくなので試聴した。試聴したのはBMG盤(品番:82876-61387-2)で、2chステレオと3トラックオリジナル録音をそのままSA-CDマルチチャンネル(L、R、センターの3ch)に収めた2種類のSA-CD音源が収録されているものである。まず演奏はアンセルメ盤より早め(演奏時間比較:ミュンシュ34:44、アンセルメ37:32)で、明るくメリハリがあり、オルガンは控えだが、その上に各楽器が分離よくクリアーに鳴り、全体にバランスが取れたスピード感のある演奏で、アンセルメ盤とは好みが分かれるが、こちらも名演、優秀録音盤である。特にオリジナル3トラック再生は、センタースピーカーが加わることで情報量、定位感が増し、厚みのある一次元上がった音質と言える。左右に配置された弦はセンタースピーカーと左右のスピーカー間に定位し、管楽器はセンタースピーカーから再生され残響成分が左右のスピーカーに流れ、素晴らしい定位感と音場感が再現されている。SA-CDマルチチャネル対応プレーヤーとAVアンプ等との組み合わせでマルチチャンネル再生環境をお持ちの方は是非1950年代後半から60年代初期の3トラック録音盤をお聴きすることも併せてお勧めする。

評:JAS