2016年8月22日 日本オーディオ協会が選んだおすすめソフト
聴きどころ
最後は、ドイツベルリンの世界最高峰のレコーディングスタジオTeldex Studio(テルデックス スタジオ)での辻井伸行のセッション録音。楽曲はリストとラヴェルの超絶技巧曲。リストはとにかく重く且つ華やかで、特に第3楽章のスピード感とスケール感は素晴らしい。ラヴェルは、印象派特有の浮遊感がよく表現され、更に第3曲スカルポでの超絶技巧は圧巻。辻井伸行のダイナミックで音楽性豊かな演奏は素晴らしい。録音はTeldex StudioのJulian Schwenkler氏が担当し、重厚な低音からきらびやかで緻密な高域まで、辻井伸行のスケール感豊かな演奏が余すところなく録られ、セッション録音ならではの優秀録音。ダイナミックレンジの広い楽曲でもあるので、許されるなら少々大きめの音量で聞くと圧倒的である。辻井伸行の素晴らしい演奏を納めた優秀録音盤である。
評:JAS