掲載日:2011/12/07
「音の日」に尺八奏者の三橋貴風(みつはしきふう)氏を「音の匠」として顕彰しました。
一般社団法人日本オーディオ協会では1996年より、音を通じて私たちの暮らしに関わり、社会に貢献しておられる方々を「音の匠」として顕彰しています。
12月6日「音の日」に、日本古来の尺八のさらなる普及のため、容易に入手可能な素材のノブレ管(水道用塩ビ管)に新技術によるコーティング処理を施すことで竹製の尺八に近い音色を持つ楽器を開発し、小・中学生、初心者など多くの方々に尺八本来の音色を体験してもらうことで尺八の普及活動を続けてこられた三橋貴風氏を「音の匠」として顕彰しました。
校條会長から、「12月6日はトーマス・エジソンがフォノグラフを発明した日を記念して1994年に「音の日」と定めました。これを大切にしながら感性ある音楽文化を発展させようという思いでおります。今後ますます再生音楽、音楽産業、そして人間が音に関して呼びおこされるであろう絆のもとになる感動を永く伝えていくことができれば幸いであります。」と話されました。
続いて「音の匠」には表彰状、盾、副賞としてポータブルデジタルレコーダーが贈られ、さらに電波新聞社平山社長様より電波新聞社賞が贈られました。
顕彰式のあと、「音の匠」の三橋氏による特許を取得したノブレ管の開発ストーリーを交えながら、尺八とノブレ管の演奏を披露していただきました。ノブレ管を教えている子供たちには音が鳴ることに喜びを感じ、経験することに意味があり、学校の先生も生徒たちと一緒に体験して楽しんでいただきたいとお話されました。また、高校時代にはジャズやブラスバンドに夢中になっており、尺八を始めたのは大学に入ってからだというお話も披露されました。
三橋氏は、これまで文化庁芸術祭大賞や2011年には紫綬褒章を受賞、1992年には日本オーディオ協会初代会長の中島健蔵音楽賞を受賞されています。国内外のオーケストラとの共演や海外での演奏活動も行っています。
顕彰式につづいて、「音の日のつどい」では、日本プロ音楽録音賞の受賞者の方々とともに懇親会がなごやかにおこなわれました。