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- ハイレゾオーディオ発展の流れ(三浦孝仁)
- メーカー開発者対談 エソテリック 加藤徹也 × マランツ 尾形好宣
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- イマーシブオーディオ制作現場最前線 Xylomania Studio 古賀健一インタビュー
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- 編集後記
- バックナンバー
日本オーディオ協会 創立70周年記念号2022autumn
『ハイレゾ、発展の10年』
私が思うエポックなハイレゾ10作品
選 尾形好宣(マランツ)
オーディオ再生の魅力が十二分に感じられる、好録音10作
Title1 『Last Live at DUG/Grace Mahya』(Village Records) SACD
Title2 『機動戦士ガンダム サンダーボルト(オリジナルサウンドトラック)/菊地成孔』(Sony Music) FLAC 96kHz/24bit
Title3 『Turn Up The Quiet/Diana Krall』(Verve) FLAC 96kHz/24bitほか
Title4 『ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調/エリアフ・インバル指揮 東京都交響楽団』(EXTON) DSF 2.8MHzほか
Title5 『Indigo/Kandace Springs』(Blue Note) FLAC 44.1kHz/24bitほか
職業柄、サウンドデモをする機会があり、新しい音楽に接したときに、どうしてもその曲がデモに使えそうか、そうでないかと考えてしまう性分になってしまいました。高音質録音か、演奏時間、ジャンル、知名度、話題性などが気になるのです。今回選んだ作品はそうしたサウンドデモに使ったタイトルが多いです。
まず紹介したい作品(Title1)は、ジャズ喫茶でのライブ録音です。そんなに広くないスペースに、ミュージシャンと観客が同居し、拍手や歓声が身近に聴こえ、臨場感が存分に味わえます。
2作目(Title2)はアニメーション作品のサウンドトラックですが、音楽的には完全にジャズ作品となります。録音も良く、作品が出た当時は音質検討の仕上げの時にも使用したことがあります。
3作目(Title3)も、これまたジャズですね(笑)。女性ジャズヴォーカルはサウンドデモの定番なので、常に良い録音の音源、作品を探しています。
4作目(Title4)は、SACDメディアで持っている作品ですが、ハイレゾファイルでも入手可能です。フォーマットは、PCM、DSDなどから色々選べますので、ファイル形式の違いでの音の変化を試すのも面白いかもしれません。
5作目(Title5)は、再び女性ヴォーカル作品。これもジャズレーベルですが、デモでよく使われるのは、ポップス、ロックと言われるジャンルよりも好録音である場合が多いのが理由でしょうか。
Title6 『70億のピース/秦基博』(Universal Music) FLAC 48kHz/24bitほか
Title7 『チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナ』(Sony Classical) FLAC 96kHz/24bitほか
Title8 『ライヴ・イン・ウィーン/ジョン・ウィリアムズ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団』(Deutsche Grammophon) FLAC 96kHz/24bitほか
Title9 『Silver Lining Suite/Hiromi The Piano Quintet』(Concord Jazz) FLAC 192kHz/24bitほか
Title10 『New Year’s Concert 2021/リッカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団』(Sony Classical) FLAC 96kHz/24bit
6作目(Title6)は、日本人の男性ヴォーカルによるシングル曲となります。ジャンル的には、いわゆるポップスに当てはまるかと思いますが、弾き語りやバラードのような曲はシンプルな録音で高音質な楽曲が多く見つけられます。
7作目(Title7)は、新進気鋭の指揮者による、チャイコフスキーの交響曲の高音質録音作品です。起承転結があり、スピードの変化や音量の起伏の豊かな楽曲が、オーディオ機器でのデモンストレーションには使いやすいと感じています。
8作目(Title8)は、ハリウッド映画で有名な作曲家、ジョン・ウィリアムズが、ヨーロッパの著名オーケストラと共演したことで話題となった作品です。本作は、CDやLPだけでなく、多彩なフォーマットでのデジタルファイル、さらに映像フォーマットも含めて、実に多彩なフォーマットでリリースされ、どのヴァージョンを選んだらよのか、迷ってしまうほどです。
9作目(Title9)は、日本の女性ジャズ/フュージョンピアニスト上原ひろみが弦楽四重奏団と共演したアルバムです。
10作目(Title10)は、毎年リリースされる定番『ニューイヤーコンサート』の2021年の演奏です。パンデミックにより初めて無観客で開催されたため、オーディオ的には高S/N録音となり、注目に値します。