JASジャーナル2008年1月号(Vol.48 No.1)

皆さん明けましておめでとうございます。 新しい年を迎え日本のオーディオ市場はスピーカーやコンポの活性化などやや明るい兆しが話題になってきていますが、さらに変化を捉えて新しいチャレンジが大切な時期にあると考えます。 日本はご承知のように人口構成的に成熟型社会になり、人間の感性に結びつく情報環境も段階的に進展しており、年代層別に感性的な受け取り方がそれぞれ異なっている事にお気づきの方も多いと思います。 オーディオを含む情報体験を考えるとき、幼少年代の0~15歳人口約15百万人に加え、約25百万人づつの併せて5つの年代層集団に大きく分けられ、集団的な比較で見ると、それぞれにオーディオに対して異なる生活体験の上に立って育ってきていると考えられます。 これら5つの異なる世代は、生れて初めて体験する情報環境が大きく違っているわけで、私はそれぞれの層に対するオーディオの存在意義の視点や観念を変えてアプローチするべき時期に来ていると考えています。これまでの論議はオーディオの基本性能論に偏りすぎ、生活感覚からの入り口はメーカーさんに依存しすぎ、協会がなすべきことの着手が遅きに失したと反省しております。 日本オーディオ協会運営もここ3年でようやくネット情報化時代の基盤づくりができ、ホームページ、JAS ジャーナル、メルマガの「築地だより」と動き始めました。これを機に配信範囲を広げ会員の増強を図る所存です。 創立55周年を機に次の5年間、60周年に向けて何が大切か、出来るか、にチャレンジする意気込みで協会事業を進めることへの会員の皆様のご支援ご協力を賜りたくお願い申し上げます。

目次

  • 年頭所感 -(社)日本オーディオ協会 会長 鹿井 信雄(P2)
  • JAS インフォメーション CD25周年記念イベント報告(P3)
  • 特集 CD25周年 記念講演 CD誕生から1/4世紀 -中島 平太郎(P4~13) パネルディスカッション 第1部 [音づくりの立場からCD25年を語る]  -行方 洋一・岡崎 好雄・小鐵 徹・原田 光晴・保坂 弘幸(P14~25) パネルディスカッション 第2部 [デジタル音楽25年、そしてこれから]  -麻倉 怜士・穴澤 健明・井橋 孝夫・永嶋 孝彦(P26~40) CD25周年に思う -森 芳久(P41) CD25年、その光と陰 -北村 幸市(P42) スタジオから見た“CD がもたらしたものは” -豊島 政実(P42~45)
  • 連載:テープ録音機物語 -阿部 美春 その30 第二次大戦後の欧州(7)BASFとAGFAの録音テープ(P46~51)
  • メンバーズプラザ 自薦ソフト紹介(音楽ソフト) -大林 國彦(P52) 自薦ソフト紹介(ビデオソフト) -大林 國彦(P53)

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