作品のコンセプトは?思いついたきっかけは?
作品のコンセプトはリファレンス音源となりうる作品作りです。
多くのプロのエンジニアの皆さんは、それぞれ「リファレンス音源」と呼ばれる、音質が非常に良く、スピーカーや会場の音を確認しやすい音源を持っています。私たちはそのようなリファレンス音源そのものを作りたいと考えました。
きっかけは音響サークルでスピーカーチューニングをする際、リファレンス音源を使う機会があり、現場で使えるような作品を作ろうと思いました。また良い音と呼ばれる作品たちを聴く授業があって、良い音とは?と考える機会もありました。そして大学の授業内でこの曲と出会い、コンテストに応募するのにふさわしい作品だと感じ、録音とミックスを行いました。
制作時苦労した点・表現できた点・工夫した点は?
苦労した点
まず昨年11月に大学の授業内でこの曲と出会い、コンテストに応募するのにふさわしい作品だと感じ、ミックスをしました。ところが録音されていた音が理想の音とかけ離れていたためミックスを断念。演奏者に連絡を取り、今年の3月に再録音を行うことにしました。
表現できた点
3月の再録音の前に、主にドラムのマイキングについて研究するため、2月に録音のテストを行いました。ここで試行錯誤を重ねて、太鼓ごとのマイクの種類とマイクを立てる位置を、探し当てることができました。
再録音後のミックスでは、録り音が良かったため、ドラムの音はほとんど加工することなく、音量バランスを取りリバーブを掛けた程度です。
工夫した点
ミックスでは、「リファレンス音源」と呼ばれるような曲たちを参考に、バランスを取りました。
作品の聴き所・アピールポイントは?
ドラムの音色とともに、ベースの音にもこだわりました。しっかりと低い周波数成分があることと同時に、その音に濁りがないように工夫して、深みのあるベースの音を目指しました。ドラムとのバランスもこだわったのでその点に注目して聴いていただきたいです。またイントロにウィンドチャイムの音を追加して、ベースの低音が出てくる直前にその高音を出すことで。楽曲の周波数の広さを印象付けています。