学生の制作する音楽録音作品コンテスト

第3回 2016年最優秀賞

優しい朝に君と2ch 48kHz 24bit

洗足学園音楽大学 音楽音響デザイン録音コース
弓立 寛子さん
竹岡 修平さん
立花 陽平さん
宮島 れいらさん
関根 豊明さん
宮平 真帆さん


弓達さん

作品について

作品のコンセプトは?思いついたきっかけは?

「個々の演奏の良さを聴いてほしい」をコンセプトに、シンプルに楽しんで音楽を聴いてもらうことを目標に仕上げました。
元々ポップスが好きだったということもあり、今回アルバム制作に携わらせていただく中でより良い表現を追及していきたいという思いから、何度も曲を聴いて歌詞や楽曲の想像を膨らませていきました。演者さんと一体になって作成ができたと思います。

制作時苦労した点・表現できた点・工夫した点は?

演奏者(アーティスト)の特徴を生かしながら個々の楽器を引き立たせたかったので、前に主張したい所以外は足していくよりかは引いていくことを意識して、ミキシングにこだわり作成をしていきました。
レコーディングの際のマイキングに苦労したと感じています。どのレコーディング現場でも基本なことになると思いますが、撮り音が良ければ理想のサウンド感に近づきやすいと感じ、各楽器のマイクの位置は時間をかけて検討しました。レコーディング当日はゆっくり試せないので、事前にサウンドに合う音作りを研究して臨みました。
今回製作した曲はポップなものだったので、空間を作りながら個々の楽器と打ち込み素材、ボーカルの位置にこだわりながらミキシングをしました。
普段あまり音楽を聴くことがない方でも聴いて楽しさが伝わるように、誰が聞いても評価してくれるようなサウンド作りを目指しました。

作品の聴き所・アピールポイントは?

ボーカルの引き込まれるような声や歌詞に注目をして聴いてほしいです。
ドラムの弾けるようなリズムとサウンド感、空間を大切にしたポップな仕上がりになっていると思いますので、楽しんで口ずさめるような作品となっております。

コンテスト参加ついて

受賞の感想をお願いします!

第3回の大会で最優秀賞をいただくことができ、まさか自分が入賞出来ると思っていなかったので、驚きの気持ちと、お世話になった先生や両親に感謝の気持ちを報告をしたいなと思いました。
受賞の連絡をいただいてすぐには、信じられない気持ちでいたのですが、1週間後くらいに嬉しい気持ちが込み上げてきていました。

参加のきっかけは?

第1回の大会に同大学の先輩が出場し素晴らしい結果を受賞されたと知り、私自身も経験として日々勉強していることの成果を発揮する機会だと思い、結果を残せなくてもやることに意味がある!という気持ちから、大学3年生の時に応募を致しました。

制作時のエピソードはありますか?

お世話になっていた大学の先輩方のアルバムレコーディング制作に携わらせていただいた中の1曲となります。どの曲もとてもポップな曲調で、ボーカルの方が作詞された歌詞にも注目してほしいとのことから、空間をイメージしながらサウンド感を作り、ボーカルのレコーディングまでにはある程度サウンドを整えて、演者のバンドメンバーの方々とコミュニケーションをたくさん取りながら、一体になって楽しくレコーディングが出来たと思います。
録音に関しては、先にドラム・ベース・ピアノを仮歌を一緒に行い、ミックスをある程度仕上げ、最後にボーカル収録に入りました。段々仕上がっていくにつれて一体感がうまれ、素晴らしい演者さんと作り上げる音楽は、とても楽しかったです。

参加してみて良かったことは?

自分の作品を素晴らしい先生方に評価していただき、同世代の方やご活躍されている方のお話も聞くことができ、とても貴重な経験をさせていただいたと思っております。
そして、レッスンの先生に感謝の気持ちと良い報告ができたこと、両親にこのようなことを勉強していて入賞もできたことを伝えることができたのが、1番参加をして良かったことだと感じています。

音楽制作をしてみて、音楽の聴き方は変わりましたか?

勉強のために幅広い楽曲を聴くことによって、音楽の聴き方が広がり、純粋に楽しみながら音楽鑑賞ができるようになったと感じています。
好きなアーティストの曲はもちろん、普段聞くことが少なかった楽曲にも触れることが増え、影響がすごくあったと思います。

現役学生へコンテスト参加へのメッセージ・アドバイスをお願いします!

今回コンテストに応募をしたことで、様々な人に聴いてもらいたいという思いから、作品に対して真剣に取り組むことができたと思っています。普段気づくことができていなかったことや、色んな人に評価してもらうにはどう工夫が必要かなど、私にとって貴重な経験ができたと感じております。
現在の仕事はレコーディング関連ではないのですが、学生時代に素晴らしい経験ができたことは現在の仕事でも生かされていると思っております。不安しかなかった私ですが、結果はどうあれ挑戦することに意味があると改めて感じました。ぜひ楽しみながら行ってみてください!

JASジャーナル

第3回コンテストの概要や表彰式の様子、審査員の評価コメント等掲載しています。合わせてご覧ください。


JASジャーナル
2017年1月号(Vol.57 No.1)
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