Vol.8 立体音響再生
9月に入りましたが、一向に涼しくなりませんね。
さて、ホームシアターのサラウンド方式は、当初の5.1chから6.1ch、7.1ch、9.1chとだんだん増えて、音のつながりと密度が向上しました。しかし、その分、機材は複雑で大掛かりになりますし、各ch間の干渉などにも配慮しなければなりません。そこで立体音響再生の原点に返って2chステレオ方式をあらためて試してみようということで、近年、ダミーヘッドを使ったバイノーラル録音を続けています。バイノーラル録音の歴史は古いのですが、やってみると意外な臨場感に驚かされることが多く、いろいろと新鮮な発見があります。先日も長野県のあるホールでテスト録音してきました。演奏家が目の前にセッティングされた”顔”(ダミーヘッド)に気がついて驚く様などもなかなかにリアルです。最近は、安価で目立たないイヤーフォンタイプのマイクも手に入りますので、街中を移動しながら録音するのも面白いと思います。