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Vol.60 「ビクトローラ・クレデンザを聴いて」

ビクトローラ・クレデンザでのSP再生を聴くと最新のオーディオ機器では得られない満足感が得られるのはノスタルジーだけでは無い様に思えるのは私だけでしょうか?帯域も広い訳ではなく、歪もスクラッチノイズも盛大です。なのにそのリアルさに驚きます。生っぽいのです。
電気的な信号処理は皆無、針先の振動を振動版伝えその振動を曲がりくねったホーンで拡大するけなのに、想像するより大きな音に驚きます。この箱の中には制限された中で最大限の再生音が得られるための英知が凝縮さています。
このクレデンザで聴いたサッチモのラビアンローズ、サッチモの嗄れ声と切れの良いトランペットの音は現代のオーディオ装置では得られない何かをしっかりと伝えているような気がします。それが何かは是非クレデンザの音を体感して感じとって下さい。

にしかわさん

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