カーオーディオの
調整について(後編)

カーオーディオの調整について(前編)では、音色の調整について説明しました。今回は、音の聴こえてくるポジションの調整について説明していきます。

クルマは、一人で乗る時もあれば、家族や友達と乗ることもありますし、座る場所も様々です。一人で乗る時はアナタに最適なポジションにして、まさに音を独り占めしてもいいのですが、そうでない場合はできるだけみんなで聴きやすい調整が必要です。そういう状況を考えながら読み進めていただくと、きっと理解が早まると思います。

ポジションの調整について説明していきます。

※画面のイメージは、一般的な機能解説のために描かれたもので、すべてのクルマにその機能があるものではありません。

ポジション・セレクター

ポジション・セレクターは、クルマに乗る人数や座席によって、最適な音を出してくれる機能です。一人でクルマを運転している時、ポジション・セレクターで運転席モードを選択すれば、アナタ専用の音が楽しめます。例えば、ボーカルが聴こえる位置を、運転手の目の前にしたりすることができます。

助手席に同乗者を乗せる場合は、フロント席モードを選択し、二人で音を楽しむのに最適な状態にしてくれます。後席も含めて家族や友達がたくさん乗る時は、全席モードを選ぶと良いと思います。

バランス・フェーダー

ここで言うバランスは音の中心をクルマの左右に調整することで、フェーダーはクルマの前後に調整することです。
バランス機能を操作するとボーカルの声などが右に寄ったり左に寄ったりします。アナタの好みの位置から声が聴こえる様に調整してみて下さい。フェーダーは聞き慣れない言葉かもしれませんが、フェーダー機能を操作するとボーカルの声などが前に寄ったり後ろに寄ったりします。こちらもアナタの好みの位置から声が聴こえる様に調整してみてください。

サラウンド機能

コンサートホールの様に包まれるような音を楽しんだり、後ろの席で映画を見る時、音にも迫力が欲しい場合があると思います。サラウンド機能をONにできる場合は、映画館のような広がりや包まれるような音にして楽しむことができます。

まとめ

カーオーディオの音質調整機能の中でも、主に音が聴こえてくるポジションを調整する機能について説明してきました。

さて、カーオーディオに様々な音質調整機能が備わっているのはなぜでしょうか? 個人の好みに合わせて音の調整することはもちろんのこと、実はクルマが抱えている多くの音響的な問題を解決する為でもあります。例えばクルマのシートは音を吸い、また逆にガラスは反射し、特定の音を聴こえ難くしたり、強調したりします。もっと音に対する理解を深めれば、もっと良い音で音楽を楽しむことが出来ます。これからもいろんな情報をお伝えしていきます。