低音を生々しく再生するjazzmanの動作は、歪振動発生システム、及び点接続の原理を利用しています。この二つの原理はそれぞれは従来からある技術なのですが、この内の歪振動発生システムについてここで説明させていただきます。
従来の疎密波を発生するスピーカーは振動板が前後に往復運動します。これに対して歪振動発生システムの振動板は全方向へ伸縮運動を基本とする歪運動をします。
そして、振動板に良好な歪運動をさせるには十分な力を振動板に与える必要があり、これを実現するには振動板と発振体とをしっかりと固定接続する必要があります。
たとえば、バイオリンから音を出すには、黙っていてはバイオリンは音を出してくれないので、人間がバイオリンを持って弾く必要があります。つまり図の様に、バイオリン筐体をシッカリと肩と左手で支えて、弓もシッカリと右手で持ちながら弦をこする必要があります。もしただ単にテーブルの上においてあるバイオリンを弓で弾こうとしても、バイオリン本体が動いてしまい大変弾きづらいでしょう。
つまり、バイオリンから音を出すためには、「バイオリンの弦や筐体、人間の体、弓、など音を出すための主要なパーツはループ状に接続されている」必要があるのです。
この様にバイオリンが音を出すシステムをモデル化し、これを応用したのが、「発振体、可動部分、振動板、など振動を伝える主要なパーツがループ状に接続されている」歪振動発振システムです。